そして、歳哉は総祐を誘ってみた。


「なぁ総祐!ちょっと竹林の方行こうぜ!」

「え?なんで?」

「お前だってあっちの様子が気にかかってんだろ?」


 歳哉がそう問うと、総祐よりも早く小さい子たちが答えた。

「そうだよぉー総祐くんねぇ、忍者ごっこしてたんだもん!」


ぶぁっハハハ!


 道場のみんながふきだした。

「おいおい総祐!いい年こいて忍者ごっこかよ!」

「お前もまだまだガキだなぁ!」


 みんな口々に総祐をからかう。歳哉ももちろんまざる。


「忍者ごっこしてたのかお前!ぷぷっ!」


「歳哉まで笑うなぁ!!」



 道場内は笑いに包まれ、数分間、笑いがやむことはなかった。


―――ずっとこんな平和が続くならいいのになぁ…


 歳哉はふと思うのであった。