鬼谷先生は話終えると踵を返し、出ていった。

 先生の姿が見えなくなると、門人たちが必死に隠していた動揺があらわになる。



「おい、真剣だってよ!!」


 ところどころからそんな声が聞こえた。


「先生の意図がさっぱりわからんな…」

 大人たちは腕組みして考え込んだ。



 それに対し、若者たちは若者たちで集まり、大人とは対照的な態度を見せた。


「聞いたか?真剣だぞ!俺たちも一人前だな!」



 そんな門人達の輪から離れて集まる姿も見て取れた。



―――勇大たちだ。