俺は果懍から唇を離し声がした方を見る。


「ハァ…お前.帰ったんじゃなかったのかよ…。」


「帰ろうと思ってたんだけど
この子に遊ぼうって言ったら
いいよって…(笑)」


誠也の横には見た事の無い女が居た。


誠也と別れたのはほんの10分前…。


いつもながらナンパに対して誠也
は最大限の技術を発揮する。


これも才能と言うのだろうか…?


「果懍ちゃんこんにちわ♪
今日はたくさん陸君ちゃんに
チューしてあげてね。昨日.果懍
ちゃんと会えなかったからって
陸ちゃんご機嫌斜めだったんだ
から…。(笑)」


「そうなんですか…?(笑)」


果懍が笑いながら俺を見る。


「テメェ余計な事ばっか言ってんじゃねぇよ…。」


「陸ちゃん照れちやって…(笑)
じゃあ俺も今からデートだから
行くわ。果懍ちゃんまたね♪
陸ちゃんもまた明日ね!!」


誠也はそう言いながら
今.出会ったばかりの女と手を
繋ぎながら去って言った。


「誠也君って面白い人だね。(笑)」


「………。」


「陸君…?」


「……俺.以外の男の話しはするな…。」


「……。(笑)」


「何だよ…!?」


-チユッ-


果懍からのキスに俺の顔が緩んでしまう。