俺は果懍の家から少し離れた場所
でエンジンをかける｡


閑静な住宅街にある果懍の家の
周りには俺のバイクのエンジン
音は似合わない｡


バイクに跨がりメットを被ろうと
した時だった…｡


紺色のＢＭＷが俺に横付けしてくる｡


｢ﾁｯ…何なんだよ…｡｣


俺は前に進めずイライラしていた｡


｢よっ!!前に一度会ったよな?
俺の事覚えてる?お前.果懍と
付き合ってんだって?｣


｢はっ?テメェ.誰と勘違いしてんだよ?
それに人の女を呼び捨てにすんじゃねぇよ…｡｣


｢お前…なんか前と変わったな?
髪もそんな色だったっけ?お前
果懍と同じ学校の前園って奴だよな?｣


コイツは俺が岳だと思ってるんだ｡


｢お前.もしかして俺の事.岳だと
思ってんの?(笑)俺は岳じゃねぇし…｡｣


男が車から降りて来る｡


｢本当だ｡(笑)良く見りゃお前は
アイツみたいに腐った目してねぇや｡｣


｢テメェ誰なんだよ!!
訳の分からない事ばっか言ってん
じゃねぇぞ!!｣


｢ん｡俺?…果懍の兄貴だけど｡で?お前は誰?｣


果懍の兄貴…｡


そう言われれば目元なんか
果懍と良く似てる｡


ヤベェ…｡


俺…何.舌巻いてケンカ売ってんだよ…｡