その間にも色々なテストの結果が張り出される。


その度に星野は常に俺の背後に居る。


俺は少しでも気を抜くと
トップの座を星野にいつ奪われ
てもおかしくない。


ヤバイな…。


俺は今までも父さんと母さんの
期待を背負いながら猛勉強して
応えてきた。


今はその両親の期待と星野からの
プレッシャーも加わり俺は追い込
まれていく。


帰って勉強しなきゃな…。


そんな事を考えながら校門を
出ると目の前にはピカピカに
磨きあげられた紺のBMWが
止まっていた。


運転席から降りて来た男を見るとまだ若い。


その男に周りに居た女達は
見取れている。


確かに背が高く顔も悪くない…
着ている服もオシャレに着こなしている。


そんなイケメン君が
俺に向かって歩いて来る。


「お前.何年生?」


何なんだよ…。


「1年ですけど…。」


「ラッキー♪じゃあ.星野って
知ってるだろ?
呼んで来てくんねぇか!?」


はあっ?星野ってあの女の事か?


「星野って…星野果懍の事ですか?」


「そっ。まだ帰ってねぇよな?」


帰る時いつもの癖で
隣のクラスを見ると確かに
星野はまだ教室に居た。