「…パパ…パパ!!」


次はハッキリとわかる。


果凜の声だ。


果凜.聞いてくれよ♪
俺.佑輔に会えたんだ…♪


果凜?…聞いてる?


「…パパ…!?」


声がするのに果凜の
姿が見えない…。


果凜?…どこに居るんだよ?

果凜…。


果凜…!!!


-ガバッ-


「キヤッー!!」


「……果凜!!…」


「パパ…!?」


…夢…?


果凜の顔が俺の
すぐ近くにある…。


「パパ大丈夫?…夢…見てたの?」


やっぱり…夢だったんだ…。


「あぁ…ごめん。」


「……佑輔君に会えたんでしょ?」


果凜がなんで知ってるんだ?


現実?いや…夢だ。


佑輔はもうこの世に
居ないんだから…。


「果凜.なんでわかった?」


「パパが佑輔って何度も
言ってたから…。」


「俺.声に出してたんだ…。
果凜…佑輔.笑ってたよ。
俺も誠也も佑輔の笑った
顔が好きだったんだ。
アイツさ…当たり前だけど
全然.変わってなくて…。
中学の時のままだった。」


佑輔…お前の時間はあの日で
止まってしまったんだよな。


俺達は歳を重ねてもお前は
ずっと中学の時のままで…
少し背伸びしたやんちゃ坊主
が大人になる事はないんだ。