果凜は俺をじっと見つめる。


俺を軽蔑するだろうか?


兄貴だからと言って岳を
許してしまった俺の思いは
やっぱり間違っているのか?


「私も陸君と同じ気持ちだよ。
ずっと前園君の事.許せなかった…。
でも前園君と会って話した時
変わったなって思った。
何度も謝ってくれて…気持ちが
ちゃんと伝わって来たの。」


「本当に?」


「うん。…私が陸君とこうして
一緒に居られるのも前園君の
お陰なんだよ。
今は反対に前園君に感謝し
てるんだから!!
あっ.それに美咲ちゃんと
は病院も一緒でね♪
凄く仲良くなったんだよ!!
一緒にウエディングドレス
見に行って二人で何時間も
前園君待たせて…。(笑)
かわいそうな事しちゃった。
本当に今は前園君の事なん
とも思ってないから。
だから陸君も.もう謝らないで。」


「果凜…ありがとう…。」


果凜は笑って頷いてくれた。


本当は果凜の中であの日の
出来事を忘れてしまう事は
無いだろう…。


忘れられる筈なんて無いんだ。


でも…俺の精一杯の愛で
思い出す事が無い位に幸せ
にしてやる。


果凜に対する俺の想いは
永遠だから…。


永遠に幸せにしてやる。