誠也がキッチンへと
走って行く。


「へっ!?…お.おい誠也!!
あやすって…どうすれば
いいんだよ!!」


「楓花ちゃんが泣かない様
にするんだよ!!
お前も大人になったんだか
ら自分で考えろよ!!」


そ.そっか…泣かない様に
すればいいんだな…。


いや.いや…それがわから
ないんだよ!!


「楓花ちゃ〜ん♪泣かないでね♪
いない♪いないバ〜♪」


「ウェ〜ン!!ウェ〜ン!!」


ダメだ…。


俺はベットから楓花ちゃん
を抱き上げる。


「楓花ちゃん…今.パパが
ミルク作ってくれてまちゅ
からねぇ♪もう少し待って
てくだちゃいねぇ♪」


なんで俺…赤ちゃん言葉
になってんだよ…。


そう思いつつも身体を揺ら
しながら話し掛けると楓花
ちゃんが泣き止み俺の顔を
ジッと見つめている。


そのつぶらな瞳に吸い込ま
れそうになる。


可愛い…。


俺が笑い掛けると少し楓花
ちゃんが笑ってくれた様な
気がした。


誠也の作ったミルクを飲んだ後
再び眠りに入った楓花ちゃんを
誠也と2人ずっと見つめていたんだ。


帰り際.見送ってくれた
誠也が俺に言った。


「また.来てくだちゃいねぇ♪」


「………。」