覚悟は出来ていた…俺が居る事で
2人が戻れないなら二度と姿を現わさない。


俺が引き離してしまった
2人が幸せになれるなら
それがせめてもの償いなんだ。


「…前園君…ごめん。
私に前園君を責める資格は
は無いんだよね。
前園君と付き合って居ながら
私が陸君を好きになったから…。
最初に裏切ったのは私なんだよ。」


「いや…それが一番正しい
選択だったんだよ。
星野が俺なんかより陸君に
惚れた訳が今ならわかるんだ。
アイツは本当にいい男だよ…。
星野…自分が一番幸せになれる
場所もうとっくに気付いて居る
んだろ?その場所は今もずっと
星野を待ってるよ。」


星野の目から涙が落ちる。


「…私もやっぱり…陸君
じゃないとダメなの…。
戻りたいよ…。戻れるかな?」


「あぁ。戻れるさ…。陸は
ずっと星野の事.待ってる。
星野…遠回りさせてごめんな…。」


星野が何度も首を横に振る。


「私の方こそ酷い事.言って
ごめんなさい。今日.前園君
と話せて良かった…。」


星野はそう言って今日初め
ての笑顔を俺に見せてくれた。


星野は陸の前で今よりもっと
いい笑顔を見せるんだろう。


早く陸に見せてやりたい…。