「お袋.俺そろそろ帰るわ。
岳…またな。今度.彼女紹介
しろよ!!」


「あぁ…わかったよ。(笑)」


「あらぁ陸!!晩ご飯食べて
帰らないの!?」


「悪い。婆ちゃんが
用意してくれてるから。」


そう言って俺は実家を後にした。


いつもの様に婆ちゃんと
食う晩ご飯。


「婆ちゃん.俺ずっと
ここに居ていいかな?」


「当たり前じゃないか…。
陸はこれからも婆ちゃんと
一緒に居てくれるのかい?」


婆ちゃんは俺が家に戻る事を
覚悟していたのかもしれない。


岳の顔を二度と見たくなくて
少年院を出てすぐにこの家に
やって来た。


そんな俺を何も言わずに
受け入れてくれた婆ちゃん。


「陸…帰って来なさい。
また家族4人で一緒に
暮らせばいいじゃない。」


お袋に言われて俺は
首を横に振った。


「俺はこれからもずっと婆ちゃん家で暮らすよ。
我が儘ばっか言ってごめん…。」


お袋の気持ちは嬉しかった。


でも…一番辛い時に俺の傍に居て
見守ってくれた婆ちゃんを一人に
する事は出来ない。


「婆ちゃん…俺はずっと
傍に居るよ…。
家には戻らないから。」


「陸…ありがとうね。
婆ちゃんは嬉しいよ。」