俺の問いに岳が一瞬
戸惑いを見せた。


「……?なんだよ?
照れてんの?(笑)」


「……星野総合病院…。
俺がリハビリに通ってる時
に彼女が理学療法士として
入って来て…。」


「………。」


「陸…星野の事…本当にごめん。
星野にも謝りたいって.ずっと
思ってたんだ。
もちろん俺の方こそ謝って許して
もらえるとは思っていない…
でも.星野に会って謝りたいんだ
陸…星野に会わせて貰えないか?」


「…無理だよ…。」


岳は俺と果凜が別れてしま
った事を知らないのか?


「陸…頼む…。」


「俺達…別れたんだよ。
それに果凜は日本には
居ないんだ…。
アメリカに留学してる。」


「別れた…?何でなんだよ!!
お前達はお互い想い合って
たんじゃないのか!?
…ごめん…俺のせいなんだよな?
俺が偉そうに言える身分じ
ゃないよな。
本当にごめん…。」


「岳…もう謝んなよ。
果凜との別れを選んだのは
俺なんだ…。
お前のせいなんかじゃねぇよ。」


「でも…。」


「俺と果凜はそうなる
運命だったんだ。」


岳に話しながら俺は自分に言い
聞かせていたのかもしれない。


運命…。


もう変える事は出来ないんだ。