昨日.誠也から勇気を貰った俺は
どんな結果が出ようと受け止める
覚悟が出来て居た。


「婆ちゃん!!行って来る!!」


「あぁ。気を付けてな。
やっと.この日が来た
んだね…。
陸…婆ちゃん嬉しい。」


婆ちゃんの目から涙が
溢れ出す。


婆ちゃんはずっと
この日を待ってたんだ。


いや…婆ちゃんだけじゃない。


親父やお袋だってそうだ。


「婆ちゃん今までごめんな。
岳とちゃんと話して来るよ。
いい報告が出来るといいけど。」


「きっと出来るさ…だって岳は
い.いや…何でも無い。
さぁ.早く行っといで!!」


「う.うん。」


婆ちゃんは何を言おうと
してたんだろう…?


婆ちゃんが言った言葉が
気になりながら車を走らせた。


地元に着くと俺は駅前の
パーキングに車を止めて
歩いて公園に向かう。


歩いて見る懐かしい風景に
色々な事が思い出された。


電車から降りて来る
果凜を待った改札口の前。


果凜と行った駅前の
ファッションビル。


ファミレスやゲーセン。


全てが6年前と変わらずに
そこにある。


ただ一つ…変わったもの。


それは…俺の横にはもう
果凜は居ないんだ…。