岳との約束が明日に
迫ってきていた。


誠也の言う通り本当に
岳も俺と話してみたいと
思っていてくれたんだろうか?


どうしても引っ掛かる岳が
選んだあの場所…。


俺が岳に制裁を加えた
あの場所は岳にとっては
人生を狂わす事になった
場所なのに…。


岳は何を思っているんだろう。


聞けなかった岳の身体の状態。


まだ不自由な生活を
送っているのだろうか?


岳との約束の日が迫るにつれ
俺の不安が大きくなってくる。


もし…変わりが無かったら…俺は
どう責任を取ればいいんだろう?


会いたい気持ちと不安な気持ちが
入り交じった俺の複雑な感情は
限界にきていた。


いつもの通り一緒に昼飯を食って
いた誠也が俺の顔を覗き込む。


「な.なんだよ!!」


「陸ちゃんお箸が止まって
ますけど?…食わねぇの?
お前って…本当わかりやすい
男だよな…。(笑)
何に思い詰めてんだよ?
岳に会うのが怖いのか?」


「怖い?…かもな…。(笑)
一度.岳を見掛けた時の光景を
思い出して.まだあの時の まま
だったらって考えたら怖いんだ。
自分から岳に連絡したくせにさ
情けねぇよな…。(笑)」