「婆ちゃん.ただいま!!」


誠也を佐伯の家まで送って
帰るとリビングから婆ちゃん
の大きな声が聞こえてきた。


「あっ!!ちよっとお待ち!!
陸が帰って来たみたいだから!!」


俺…?


婆ちゃんが走って
リビングから出て来る。


「おぉ…な.なんだよ!!
婆ちゃん!!どうした!?」


「陸!!…が.岳から電話だよ!!
お前に代わって欲しいって…。」


「えっ…。」


「陸…大丈夫かい!?」


「あ.あぁ…。」


俺はゆっくりと電話に向かった。


諦めかけていた岳からの電話。


心臓がヤバイ位に
ドキドキしている…。


「もしもし…。」


「陸か?…久しぶりだな。」


「あぁ…。久しぶり。」


ぎこちない.やりとり中には
懐かしい岳の穏やかな声が
あった。


「…電話…くれたんだろ?
連絡が遅くなって悪かったな。」


「いや…大丈夫だよ…。」


「本当にごめんな…。陸…
来週の日曜日…空いてるか?
会って話しがしたいんだ…。」


岳からの誘いに俺は
驚いていた。


「わかった…。俺も会って
話したいと思ってたんだ。」


岳が指定した場所…。


それは…。


俺と岳の運命が変わった
あの公園だった。