「陸ちゃ〜ん!!寂しかったよ。」


3日ぶりに学校に行くと誠也が
俺に抱き着いてくる。


「お前さ…キモイ。」


「またまた.照れちやって♪」


「ウザイ…。」


「あれ…まだ調子悪いとか?って
言うかご機嫌ななめですか?」


「別に…。行くぞ。」


「はい.はい。」


果懍を抱きしめたあの日から
もう俺の頭の中は果懍で一杯だった。


あの後.果懍は俺の部屋に来る事
はなく岳だけが買ってきてくれた
スポーツドリンクを持って来た。


「大丈夫か?冷蔵庫にプリンも
買って来てあるから食べるなら
持って来てやろうか?」


「ありがと…後で食べるよ。」


俺は罪悪感からか岳の
顔が見れない。


「陸.星野が用事.思い出した
らしくてちょっと駅まで送って
来る。すぐに帰って来るから…。」


「えっ…。」


嘘だと思った。


「岳!?帰ってるの!!」


「あっ母さんが帰って来たみたい
だな…。調度良かった。…居るよ!!
陸の部屋!!」


「あらぁ!!陸も帰ってるの珍しいわね…。」


そう言いながらお袋が上がって来る。