｢お前…本当にそれでいいの?
簡単に諦められる子じゃねぇって
自分でも分かってんだろ?｣


｢分かってるよ…｡
嫌と言う程.思い知らされてるよ
でも…果凜が選んだのは俺じゃ
無かった｡
当たり前だよな…本当に果凜に
してみれば今更なんだ｡｣


｢でも…それは…｣


｢誠也…佐伯にはどんな事でも
思った事はその場でちゃんと言葉
にして伝えろよ｡｣


｢陸…｡わかった｡｣


それは俺が出来なかった事｡


誠也には後悔して
欲しくなかったんだ｡


誠也と電話を切って腫れぼったい
顔を洗いに洗面所に向かった｡


目の前の鏡を見ると
ヤバイ位に目が腫れている｡


｢ウワッ…ヤベェ…
顔.変わってんじゃん…｡｣


慌てて冷たい水で顔を洗う｡


タオルを濡らし目を冷やしながら
リビングに行くと婆ちゃんが晩飯
の用意をしていた｡


｢よく寝てたね｡お腹空いただろ?
すぐにご飯の用意するからね｡｣


｢婆ちゃん.ごめん｡
拓海君が来るんだ…｡
ちょっと出掛けて来る｡
飯は帰ってからでいいよ｡｣


｢朝も何も食べなかったの
に大丈夫なのかい?｣


｢うん｡帰って来たら
いっぱい食うから!!｣


｢あぁ｡たくさん.お食べ｡(笑)｣