果凜が日本を離れてから
2年の月日が経とうとしていた。


何度か不安に押し潰されそうに
なった日もあった。


このまま果凜とは一生会えないんじゃないか…。


「諦める」とにいい残して日本を
発つた果凜の気持ちが今もまだ
俺にあるのかもわからない…。


そう思うと連絡を取って早く
自分の気持ちを伝えたいと思う
衝動にかられる。


そんな時…拓海君から
果凜が一時帰国すると
連絡が入った。


「明後日の日曜日.午後の便で
果凜が帰って来る。
でも.またすぐに戻るらしいんだ。
果凜は向こうの大学で卒業
する気らしいぞ。
それが本当ならまた2年は掛かる。
陸.待てるか?…待てないなら
今回の帰国で果凜を呼び戻せ。」


後…2年。


無理だと思った。


俺の気持ちは抑え
切れなくなっていた。


早く果凜に会って想いを
伝えたい。


1日でも早く果凜に触れたい。


俺の気持ちは決まっていた。


「拓海君…明後日.俺が果凜を
迎えに行きます。」


「わかった。頼んだぞ。」


言葉とは裏腹にまた一気に
不安が押し寄せる。


もう遅いのか?


答えは果凜しか知らない。