「…果凜は…どの位…向こうに
居るんですか?」


「わからない…。果凜も何も
言わずに行っちまったから…。」


果凜…。


遠すぎるよ…。


お前がどんどん遠くなって行く。


カッコなんかつけずに
俺の弱い部分を見せていたら…
お前ならきっと受けとめていて
くれただろうな…。


俺は空回りばかりしている
自分を悔やんだ。


「陸…まだ果凜の事.好きか?」


「好きです…。スゲェ好きです。
岳の事で何度も諦めようと
したけど…ダメだった。
でも…時間が経つにつれて
果凜を迎えに行く勇気もなくて。」


「果凜もお前の事は諦めるって
言ってたけど…諦められるはず
無いんだよ…。」


果凜…。


今度は俺がお前を待つよ。


ずっとお前を待ってる…。


もし…次に会った時にお前
の気持ちがまだ俺にあった
なら…今度こそお前を幸せ
にする。


もう自分にカッコはつけない。


俺以外の男にお前の幸せを
預けたりしない。


岳の罪は俺の精一杯の想いで
忘れさせる…。


「拓海君…今度は俺が果凜
を待ちます…。」


「いつになるかわからないぞ…
それでも待っていてやってくれるか?」