一年…拓海君は少年院での
生活の事を言っているんだろう。


「自分が起こした罪を
償うのは当たり前の事
じゃないっすか。
それに.もうそんな事は
忘れちゃいました。(笑)」


中での生活は確かに辛い時
もあったけど…
仕方の無い事だと1日.1日が
過ぎるのを待つしか無かった。


「あの日お前が電話を切った後
すぐに果凜を連れてお前を
探しに行ったんだ。
でも結局見付けられなくて…。
病院に戻ったらアイツが
うちの病院に運ばれてた。」


拓海君の口から出た
果凜と言う言葉に身体が
すぐに反応してしまう…。


果凜…会いてぇよ…。


「果凜には真実を話した。
凄くシヨックを受けて…。
でもそれ以上にお前が自分の
為に罪を犯してしまった事に
心を痛めてたんだ。
果凜はずっとお前を待ってた。
なのに…急にお前の事は諦める
って言い出したんだ。
それどころか…アメリカに
留学したいって…。
果凜は今.日本には居ないんだ。」


「えっ…。いつからですか…。」


「もう半年位になる。」


半年…梨華が果凜に電話を掛けた
少し後くらいか?


想像以上に果凜を傷付けて
しまっていたんだ…。


果凜…ごめん。