「あっ…そうだ佐伯.今日さ
仕事終わってから時間あるか?」


「なんだよ陸!!
テメェ…俺の前で堂々と
人の女.誘ってんじゃねぇよ!!」


誠也がマジになっている。
俺の聞き方がまずかった
みたいだ。(笑)


「誠ちゃん…顔が怖い。」


「あっ.ごめん!!
ホラ♪怖くないっしょ?」


誠也は満面の笑を佐伯に
向かってみせている。


必死に女に取り繕う誠也の
姿は昔からコイツを知って
いる俺には考えられない。(笑)


「バカ…誤解すんな。
テメェはいつも時間あんだろ
聞かなくてもわかってるから
聞かねぇんだよ!!
それにお前が一緒に来るの
は当たり前だろ!!」


「そんな事.聞かねぇと
わかんねぇだろ!!
俺にだって都合って
もんがある…」


「ねぇんだろ…?」


「…今日はな。」


「今日もだろ…。」


「………まぁな。」


明日はお袋の誕生日だった。


小さい頃…お袋の誕生日に
なると岳と2人で手作りの
お手伝い券や肩たたき券を
プレゼントしていた。


でも…さすがに20になった俺が
それをプレゼントにする訳には
いかない。


しかし…1人だと何を買って
いいのかわからず悩んでいた。