「怒鳴って悪かった…。
父さんはお前に話しがあって
来たのにな…。
岳…陸は少年院から出て
来たら.婆ちゃんと一緒に
暮らしたいって言ってるんだ。
父さんと母さんは出来る事なら
また家族一緒に一からやり直し
たいと思っていたんだが…。
…お前達の溝は相当深いみたいだな…。」


「やり直す?無理だから…。
アイツも俺と同じ気持ち
だから婆ちゃん家に住むって
言ってるんだろ?
そうしてくれよ!!アイツの
顔なんて一生見たくねぇから!!」


「お前達の気持ちはよく
わかったよ…。
どうして…こんな風に
なってしまったんだろうな。」


父さんはそう言うと大きな
ため息をつきながら部屋か
ら出て行った。



それから半月後.アイツは
少年院から出て来た。


そのまま婆ちゃん家に
向かったようで
俺達が会う事は無かった。


リビングで父さんと母さんが
話していた内容でアイツが働き
だした事を知る。


よくあんな奴を雇う所が
あるもんだと思っていたら
案の定.誠也の親戚の会社
らしい…。


持つべきは友.とはよく
言ったものだ。


友達…。


俺にも親友と呼べる奴が
居たら…。


何かが変わってたかな…?