果凜…俺は今でもお前以外の女を
愛せないでいるんだ…。


これから先もずっとだ。


この事だけは胸を張って言える。


「陸.もういいじゃん!!
梨華にしなよ…。陸の事
私.本気で好きなの…。」


俺は無言で梨華に近付く。


梨華を壁に押し付けると
梨華は目を閉じた。


「いいよ…。梨華が忘れさせてあげる。」


ふざけんな…。


お前みたいな女ごときに
俺から果凜は消せねぇんだよ。


「俺は…テメェ一生許さねぇ…。
果凜はテメェと比べものになら
ねぇ位いい女なんだよ…。
俺はアイツの為だったら
人だって殺せる…。
テメェ俺に殺されてぇのかよ!!」


-ボコッ-ボコッ-


「キヤッ!!……ご.ごめんなさい!!
許して!!ごめんなさい!!」


俺は梨華の顔スレスレに
後ろの壁を殴った。


抑え切れない怒りはあの日と
同じだった。


俺の拳からは血が流れ落ち
壁を伝って行く…。


何本もの筋となって壁を伝って
流れる血が果凜の涙に見えた。


「もう二度としないから!!
許して!!」


テメェが女じゃ無かったら…。


クソッ…!!


俺は壁を何度も殴った。
梨華の顔スレスレに…。


梨華の顔が恐怖で歪んでいく。