「梨華.お前さ…男が誰でもお前の
事を好きになると思うなよ…。」


梨華の引き下がらない態度に
誠也が言った。


「男と女なんだから先の事なんて
わからないじゃん!!」


「陸の場合は絶対なんだよ!!
コイツ一人の女の事をずっと
想い続けてんだよ!!」


誠也の目が鋭い。
キレる一歩手前だ。


昨日の俺を見ている誠也は余計に
梨華の言葉に怒りを感じたんだろう。


「誠也もういいよ。
コイツと話している時間が
無駄だ。行こうぜ。」


「自惚れもここまで来たらスゲェよな。」


誠也は怒りが収まらないのか
梨華に捨て台詞を吐いている。


俺達は梨華のせいでゆっくり飯も
食えずに事務所を出た。


「あの女.マジで最悪だな。
あの女に引っ掛かる男が居るって
言うのが信じらんねぇよ!!」


誠也がまだ言ってる。(笑)


「そうカッカすんなよ。(笑)
あぁ言う女は相手にしないのが
一番なんだよ。」


「だな…。あぁ!!ムキになって損した!!」


俺と誠也は会社の前の自販でコーヒー
を買って立ち飲み。


「俺達こんな所で何してんだろ…。」


誠也が呟く…。


「だな…。」


俺達は揃って事務所を見上げた。