「あぁ.陸も仕事が楽しいみたいで毎日頑張って行ってるよ。
分かってる.言わないから。じゃあ
陸がそろそろ帰って来る時間だから切るよ。じゃあな…。」


岳…お前は今どうなってるんだ?


明らかに婆ちゃんは俺に
何かを隠している。


「婆ちゃん…ただいま。」


「あ.あら!!お帰り!!
今.帰って来たのかい!?」


婆ちゃんが珍しく動揺していた。


「陸.お前その顔どうした?
男前が台無しじゃないか。(笑)」


「何でもねぇよ。そんな事より
婆ちゃん.岳.今どうしてんだよ?
アイツ…まだどこか悪いのか?」


「陸…お前…さっきの電話
聞いてたのかい?」


「ごめん…。聞くつもりじゃ
なかったんだけど…。」


婆ちゃんは少し黙ってから
意を決したように俺に言った。


「陸.そこに座りな…。
今から婆ちゃんが話す事は父さん
や母さんがずっとお前だけには
話せなかった事だ。
でも…いずれはわかる事だろうし
お前もちゃんと罪は償ったんだ…
もう後は岳が頑張るしか無いんだよ…。」


「婆ちゃんどう言う事だよ?
ハッキリ言ってくれ。」


「岳は…あの時の後遺症に
苦しんでる。
今も半身が麻痺してるんだよ…。」


後遺症…?…あの時…?