「誠也!!テメェがいつも帰りに
なるとトイレに行くからあの女が
俺に話し掛けて来るんだよ!!」


「だって…お前を送ってく前に
トイレに行っとかないとと思って。てか!?俺のせいかよ!!」


「明日から俺の側に居ろ!!
お前がトイレに行くなら俺も
行くから!!
わかったな…俺を一人に
すんなよ!!」


「………。」


誠也?…お前は何で顔が
真っ赤になってんだよ…。


-パシッ-


「い.痛ってぇ!!」


「テメェ!!何で照れてんだよ!?」


「い.いや…ずっと俺の側に
居ろって言われたら…その…
何て言うか…」


「………。お前さ…キモイ。
俺.そんな趣味ねぇから…。」


「陸ちゃんたら…照れちやって♪」


「…………。」


やっぱ未だにコイツの感覚には
ついて行けねぇ…。


-R♪-R♪-


「あっ.陸ちゃん電話鳴ってますよ!!」


「テメェ言われなくても
わかってるよ!!
もしもし!!…もしもし!?」


俺は誰からの電話かも確かめずに
出てしまったんだ…。


「……陸君?…」


忘れられる筈のない愛しい声。


「……果凜」


名前を聞いた途端に誠也が
息を呑む。


俺は俺で何も話す事が
出来ないで居た。