信じられなかった…。


頭の中が真っ白になって自分が
今.何をしなきゃいけないのかが
分からないで居た。


「とにかく…お前ちょっと顔貸
せよ。」


誠也が男をどこかに連れて行こう
としている。


「何処に連れて行く気だよ!!
俺.車止めたまんまなんだよ!!
駐禁貼られちまうじゃねぇか!!」


「じゃあ…その車に行こうぜ。」


「お前ら何なんだよ!?
仕事の話しなのか!?」


「おい!!俺が頼んだ件どうなん
だよ!!出来ねぇなら金返せ!!」


仲間だと思っていた男が奴に
詰め寄って金を返して貰って
いる。


「悪いな。また連絡くれよ。」

俺はそのやり取りを黙って見ていた。


何も考えられなくなっていたんだ…。


「テメェ.時間取らせんなよ!!
陸…大丈夫か?行くぞ。」


誠也は俺がやらなきゃいけない事
を全てやってくれていた。


案の定…男の向かった先は白の
ワゴン…。


果懍はこの車の中で…。


それも…犯人は俺達のすぐ側に
居たなんて…。


誠也が男の免許証を取り上げて
身元を確認している。


「お前ら!!俺にそんな事していい
のかよ!!女を襲うから協力して
くれって頼んできたのはお前じゃ
ねぇかよ!!」