果懍との約束が俺にとって最大のやる気を起こさせる。


学校では授業も真面目に受け
教科書を開いている俺を見て
周りの奴らだけじゃなく担任
の吉岡までが不思議がっていた。


「前園…最近どうしたんだ?
お前が毎日学校に来て真面目に
授業.受けてるなんて…何かあったか?」


「当たり前の事だろ…。
何か文句あんのかよ。」


「いや…。俺にとっては嬉しい事
なんだけどさ…。授業中にお前
に質問されると何か俺ドキドキ
すんだよ。何か調子が狂っちまう
って言うか…。」


ドキドキって…それでも教師かよ…。


そんな吉岡も俺が真面目になった事が本当に嬉しいようで何かと声を掛けてくる…。


「前園.わからない所があったら
色々な先生に聞きに行けよ。他の
先生もお前が良く頑張ってるって
褒めてたぞ!!」


「あっそ…。」


別に先公に褒められようと思って
俺は頑張ってるんじゃない。


全て果懍との将来の為。


少しでもいい大学に入って就職
して一日でも一秒でも早く果懍
とずっと同じ時間を過ごしたい。


ただ傍に居てくれるだけでいいんだ。


ずっと俺の傍に…。


それだけで良かったのに…。