明日からまた当分.俺達は会えなくなる…。


果懍を家まで送る途中
ずっとその事が俺の頭
から離れないでいた。


そんな俺の手を果懍は
何か言いたそうにギュッ
と握ってくる…。


ずっと一緒に居たい。


そう思う気持ちが叶ったらどんなに幸せだろう…。


でも果懍の家の前に着くと
俺は笑って言うんだ。


「じゃあな…。勉強.頑張れよ。」


「………。」


果懍が泣きそうな顔で
俺を見つめる。


そんな顔すんなよ。
笑った顔.見せてくれよ…。


「どうした?」


「…嫌だ…。」


「えっ…?」


果懍の目から涙が溢れ出す。


「私…医大なんて行けなくていい!!勉強なんかしないで陸君とずっと一緒に居たい!!」


「果懍…。」


「陸君と会えないのが辛いの…。
もうヤダ…。頑張れないよ…。」


俺は果懍を抱き締める…。


俺もずっと.お前と一緒に居てぇよ…。

俺だってお前と会えないのは辛い…。

本当は限界なんだよ…。


そう思っているのに…。
それが俺の正直な気持ち
なのに…。


俺は自分の気持ちを飲み込んでしまうんだ。