「ずっと、謝りたかったの。」


由美さんは、私と同じアイスレモンティーのストローをくるくると掻き混ぜる手を休め、


俯き加減で言った。


カラン…と涼しげな氷の音がする。


「拓也が、私のせいでめぐみちゃんが健にぎくしゃくしちゃってるって聞いて…。


でもね、私ほんとに健とはただの幼なじみで何もないの。」


前田くん、由美さんにまで…


何もないのと本人の口から言われて、わざわざ問いただすようなことはしたくない。


「…わかりました…。」


私のモヤモヤは一向に消えない。

逆に、“健”と呼べるその関係に嫉妬さえ覚えてる自分がほんとに嫌い。



「…私ね、あのあと、健からあなたのこと聞いたんだ。」