「今日、バイト何時上がり?」


「今日は……4時です。」


「そっか。そしたらーあと一時間ね。」


私も振り返り、お店のアンティークな時計を見る。


ほんとだ。もうそんな時間か。


「終わるまで待っててもいい?」

「…えっ?」


「話したいこと、あるの。」


ちらっと上目遣いで私を見る。


思わず手にしていたトレイを落としそうになって、


あわてて握りしめた。