「なんだよ、前田。」


高橋くんが不思議そうに、
声の主である前田くんを見た。


「そーいやめぐちゃん、朝から頭痛いって言ってたよな!
俺、医務室連れてくわ。」


ガタンと立ち上がり、
三橋くんの横に並ぶ。


「じゃあ俺が…


「いいよ。お前は高橋から話聞いてて。
行くよ、めぐちゃん!」


「えっ、あ、はい。」


私の手首を強引に掴み、
ずんずんと食堂の出口へと向かう。


その間、ふと後ろを振り返ると


三橋くんが無表情で私を見つめていた。