「まぁー…そういう気はあるな、確かに。」


やっぱり…ね。
私が深く溜め息をしようとしたとき。


「でも、今回ばかりは違うと思うけどな?」


「え…?」


慌てて顔を上げると
高橋くんはただ優しく微笑んでいた。
どういう…こと?


「高橋くん…あのっ…」


私の言葉と重なるように、
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


「あ、そろそろ行くか。
じゃあまたねー。」


高橋くんはお盆を持ち上げ私達に手を振った。


…て、私まだ食べてないんだけど!


「めぐ…また健にやられたね。」

「うぅー…最悪っ…」


悔しくなってお茶を一気飲みしようとしたとき

水面に、あの甘えん坊
三橋 健が映った気がして私はお茶さえ飲めないのであった。