「オレらもまぜてー!」
   
   またどこからか声が聞こえてくる。しかもこの前と同じリョウの声が・・・。
  そう、私たちはリョウとも仲良くなったのだ。リョウは持ち前の明るい性格で
  早くも友達をたくさん作った。その中でもリョウと一緒にいるのは
  タクミ、コウスケ、カズヤ、ユウトの4人だ。
   タクミは「とにかく個性派」、コウスケは「調子にのると止まらない」
  カズヤは「エロい」ユウトは「影が薄い」。
   4人の第一印象はソレだった。ちなみにリョウは「訳が分からない」
  全くの共通点がなさそうに見える5人だが、気は合う・・・らしい。
  私ら女子軍はその男子軍とも遊ぶようになっていった。10人という
  大人数恐ろしいほど気が合うのだ。「あの人かっこいい!」と誰かが言うと
  「確かに。」、 「今日はボーリングしよーぜ!」と誰かが言うと「賛成!!」
  という風に・・・。
   私は特に男子の中でタクミと気が合う。私がタクミに何か言うと、言ってほしい
  言葉をくれるのだ。ついこの前、
  「タクミって好きな人とかいないの?」  
  と私が聞くと、
  「いない。作りたくもないし。」
  と言っていたから安心してそばに居れる。別に私はタクミのこと好きじゃないけど
  もし好きな人がいてましてや付き合っている人がいるなら・・・
  何となく一緒にいたくないのだ。偽善者だけどこれが私だ。
   
   でもタクミは私だから嘘をついたの?
   
    ―それはまだ後の話・・・