「まあまあ。みんな一気に話したら頭の中ぐちゃぐちゃになるやろ。まずは
     ウチの話を聞いて!!」
    『オイ!』
   サヤカちゃんが皆にツッコみを入れる。サヤカちゃんとは小学校からの仲である。
   パートの中で一番親近感ある人だ。そのサヤカちゃんが皆をさえぎって話す内容とは
   意外なものだった。
    
    「いい、よく聞いて。特にマコト。・・・今度、ケータイ小説の大会っぽいのがあって
     その大賞賞金が・・・300万なのです。」
    「うぷっっ」  
   始めに奇声をあげたのはマコトちゃんだった。マコトちゃんはお金がダイスキなのだ。
   サヤカちゃんは周りの意見など気にせず、話続ける。
    「マコト、書く気ない?マコトだったら書けると思う。」
   サヤカちゃんが真剣な顔でマコトちゃんを見つめている。
    「SURE!」
   マコトちゃんが習いたての英語であっさりとOKの返事を出す。
    「よし。で、肝心のテーマなんだけど・・・。」
   このサヤカちゃんのつぶやきにいち早く反応したのはアキちゃんだった。
    「はいはーい!!絶対に恋愛モノがいいですッ!ってゆーかケータイ小説でしょ?         それしかないって!!」
   この発言に皆納得したと思いきや・・・?
    「だめだめ~~!!マコトが書くのだよ?自称宇宙人が恋愛モノかいたら
     変愛モノになっちゃうよ~~笑泣」
    『ギャハハ!!それ言えるッ!!』
   サヤカちゃん、ナイスツッコみ!!皆大爆笑だ。
 ・・・こんな風ににぎやかな打楽器パートの中に唯一のオトコがいた。
    「おい!なに笑ってる!休憩時間終わってるぞ!練習やれ!」
   現生徒会長ののケンダだ。善人ブってるけど、残念ながら誰も相手にしない。