「おーい!ひかるちゃーん!!」
白くて、ニキビ一つない顔で笑顔で私に声をかけてくれたのは南。夏川南。六年生の頃、いろいろとトラブルが起こったけど、まぁまぁ今は仲良しかな。
「あっ!南ちゃん、久しぶりだね!六年の頃はゴメンよ!これから一年間仲良くしてね。」
ふぅ。。。南と同じクラスなら一人になる可能性は。。。
…ある。充分にありうる!
もし南しか仲良しがいなかっどうしよう。
また一人?
イヤぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「えー新一年生のみなさんは体育館へ移動して下さい。」
怖そうな顔で、図太い声で案内をしたのは二年生の先生だろうか。
じゃあ、この先生にはならないのかと思うとホッとする。
まだ一年生になったばっかなのにもう二年生の心配をしている自分。

そしてとうとう担任の発表が!!
「えーそれでは発表します。
一組、松田仁先生。
二組、岡辺健二先生。
三組、内田早智子先生、大矢知久先生。
四組、永山香奈子先生。
五組、佐久間陽子先生、小笠原信三先生。
以上の先生方に担任を受け持ってもらいます。」
私は五組!二人とも優しそうな先生でよかった。

でも、まだまだ油断できない!
そうよ!問題はクラスのメンバー。
105と書かれた教室へ入り、教材や生徒手帳、プリント類などをわんさかもらう。
今クラスを見渡したけど、メンバーは悪くない。
……あっ!あいつがいる!という事はまた男子にいじめられる。
あいつとは園田俊樹。
とんでもない奴。
男子仲良しグループリーダーの園田とは六年生の頃さんざん嫌な目にあわされた!
最初は私に「チョコレート食べ過ぎだからニキビ増えんだよ。そうお前の腹が言ってるぜ!」
っていうまだかわいい感じだったけど、どんどんエスカレート。最終的には口を聞かなくなり、「キモい」「ウザい」「デブ」など傷つけるように何度も言われたり、私が通ると避けられるのだ。男子全員にね。
人にさけられたり、気持ち悪がられるのは決していい気分じゃない。だから、六年の頃はストレスがよく溜まった。
六年生の頃、何度か先生に言った。
けど全然終わらない。何が、私の何が気に入らないのかわかんないから直しようがない。
所詮、先生の力なんてちっぽけなもの。
いじめをやめさせた先生なんて見たことがない。