「暇だよね……」

私は、その男の子のほうをちらっと見た。でも、独り言かと思ってもう一度オレンジジュースを飲む。

……

視線をまた男の子のほうに移動させる。男の子も私を見ている。机に肘を突いて、私と同じようにジュースを飲んでいた。

はっ話し掛けたいけど……名前思い出せないしな……どっどうしよっかな……

「……暇だよね?みんな歌っちゃってて」

「えっあっ……そうだね!」

私は、慌てて返事をした。ヲタクの人も……普通に話すんだなぁと思ってしまう。相変わらず失礼な……。

「あっ……もしかして、僕と話したくない??氷野さん……」

「えっいやっそうゆう訳じゃないけど……」

まぁ、半分ぐらいヲタクの人とは話したくないってのあるけど……そんなことを口に出せる訳もない……。

すると、名前の分からない彼は、嬉しそうに笑って言った。

「そっか!良かった♪ほらっ……僕達みたいなヲタクとは話したくないって人……いるから。話してくれる人がいて良かった!」

「あっえっと……そうなんだぁ!大変だね……。まぁ、私はあんまりそうゆうの気にしないから!!」

ごめんなさい……神様……。私……本当は、結構そうゆうの気にします!!嘘ついてごめんなさい!