陵弥が私の腕を掴み。
グイッと引いた。
そして…
「突っ立ってないで座れば?」
と。
ソファーに座らされた。
…あの…私ヤられちゃうんじゃ…
拍子抜けして目をパチクリさせる私に。
「何、意識してんの?」
「ち、違うしッ!」
急に恥ずかしくなってムキになった。
「…あの…何で私を連れて来たの?」
キッチンで鼻唄歌ってコーヒー入れてる陵弥に聞いた。
すると陵弥は。
真面目な顔をして。
「変な女だったから…」
は、はぁぁ!?
何なのコイツ。
変なのは私じゃなくてアンタでしょーが。
「それに…」
それに?
「誰とでも寝る女だから」
…なっ………っ……
プツンッと音を立てて私の中の何かが切れた。
「アンタも噂でしか人を判断しないヤツなのね!?」
…悔しい…!
こんな男にノコノコ着いて来た自分に腹が立つ。
スカートの裾をギュッと握りしめる手が怒りで震えた。