『…はい~?』

「やっと通じた…」

夜、キノからの着信にやっと聖也はケータイに出てくれた。

『わりい、連れと飲んでてさ~』

聖也のバックから、仲間の笑い声が聞こえる。

「…学校きてよ!」

『えーどうしよ??笑』

「みんな心配してるからさ」

『ははっ』

「なに、笑ってんだよ」

こちらは本気で心配してるのに。

『心配って…直人も?』

「…?当たり前だろ」

冷めた態度はとっていても、気にはしているだろう。

『…そう』


「とにかく、来てよ」

『…キノはいいよな』

「え?」

『りょうは、妊娠してねーもんな』

「…は?」


次の日。

「聖也がそんな事を…?」

「で、ぶつって切られた」

キノは昨晩の聖也との会話を3人に話した。

「やっぱ岬ちゃんの事…そうとう効いてんな」

なんだか、本格的に心配になってきた。

「なんか、ちぃがこないだ駅前で聖也見たって」

「まじ?」

ヒノケンの話に土屋は目を見開いた。

「怖そうなヤツらとはしゃいでたって」