みんなと少し離れて隅でメールをうっていた聖也が突然からんできた。


「え…、な、なんで?!」

「めっちゃ動揺してる!図星かぁ?!笑」

(当たりだけど…)

「な、なんで??」

「だって、髪型とか化粧とかいつもと少し違うもん♪おーぃ、いずみちゃん今日デートだって~!!」

(そ…そんなとこまで見てるんだ)

伊澄が妙に感心しているのをよそに、あとの4人も勝手に盛り上がりだした。


「どこいくの??」とキノ。

「てか、先生彼氏つき合ってどんくらい??」と土屋が問うと

「確か、2ヶ月くらいじゃね??」

カレンダーを見て、ヒノケンがニタニタした。

「明日休みだし、もしや~笑」

「おめーらなぁ…伊澄ちゃんイジメるナっ!!」

何故かアニメ声をだして直人がみんなの暴走を止めてくれた。


「もぅ、そんなんじゃないしっ!!今日はデートなんかじゃないって!!」


つい真っ赤になり反論してしまった。

その日の夜。
「なんか疲れてる?」

「いや…ちょっと」


「どっち(笑)」

「高校生の相手は疲れる…」

(みんながあんな事言うから…)

おかげでこんなオシャレなバーなのに、気分は萎えたままだ。

「工業高校だよね?」

「うん」