「じゃーヨリ戻したんだ?」

「戻ったけど、また別れた」

のんきにポテチを頬張るキノを土屋は腫れた頬をふくらまして、ギロリと睨んだ。

「また別れたの?!」

「つーか、やり直すってなったのはその場だけで、その場でフラれた」

「……………」

キノは苦笑いするしかなかった。

「まー今日も会うけど」

「会うの?何で?」

「別に…フツーに飯食うだけ」

♪~

「土屋、ケータイ鳴ってる」

「おお。はい、もしもし」

「ちょ、もうすぐ先生くるよ?!」

何の躊躇もなく着信をとる土屋をキノは小声で注意した。

「ちゃんと出ないとうるせーんだよ」

ケータイの話口をおさえて、キノに言い聞かせた。

「誰?」

学校にいる相手に、電話に出ろなんて強引すぎる。

「真理」

「!!」

「はっ、バカ!学校だよ!!女な訳ねーだろ!!」

どうやら、浮気を勘ぐられているらしい。

「別れてないじゃん…」

土屋に聞こえないようにボソッと呟いた。

「キノ」

土屋は、キノの顔の前にケータイを出した。

「?」

イマイチ、意図がわからない。

「信用できないから、ダチにかわれって」

「!!」