「どーしたんだよ、りょう?!」

急な訪問に驚いた日和に、りょうは戸惑いもせず殴りかかった。

「?!」

りょうの突飛な行動に、他のクラスメートも教師も完全に圧倒されていた。

りょうはそのままキノをポカポカ殴った。

「ちょ…何す…」

「合コン行くんでしょ!りょうナメんのもいい加減にしろよ!!」

「いや、行くけど…別にナメてなんか」

ヒステリーなりょうにおされながらも、なんとか答えた。

「何よ!!あんだけ好きとかいってて、結局ウソだったんじゃん!!」

「ウソはついてないよ…」

「……ふざけんなー!!」

りょうは力の限りに叫んだ。

「ちょ…この話は、後にしない?いま授業中だし」

気まずそうに周りを見渡して、りょうに言ってみたが、首を横にふられた。

「や…やばいよ、あいつ」

ヒノケンと土屋は廊下側の窓からあわあわとりょうを見ていた。

「お前ら、何してんの?」

「あ、直人!」

振り向くと後ろには遅刻魔の直人が立っていた。

「そうだ、お前何とかしろ…」

「直人ならできるはずだ」

「はぁ?!」

ヒノケンの提案に土屋も賛成し、二人で直人の背中を押し、教室の中へ押しやった。