「え、合コン?」

「そ♪5ー5で★お前もくる?」

「バカ、りょうが行ってどーすんだ!!」

HR前。りょうは土屋のすねに思い切り蹴りをいれた。

「いって…。冗談だよ」

「しかもあんたら酒癖悪そうだし…いつものあのメンバーでしょ?」

「まーね♪あ、聖也は誘ってないから中村が来るけどね」

「でしょーね……てか、キノは?」

りょうは横目でちらってこちらを見て聞いてきた。

「あー。気になってる~??」

「うるせぇ!」

「キノも来るよ~。いつも断るけど、今回は何故かノッてきた」

土屋はイェイとブイサインを出した。

「え……何で?」

「何でって…さぁ。まぁ女はりょうだけじゃないって気づいたんじゃない?」

キーン、コーン……

「お、チャイム。じゃーまたな!あ、教科書ありがと♪」

土屋は立ち尽くすりょうの背中に手をひらひらふって去っていった。

そしてその様子を物陰から見つめている人物がいた。

「バカ、はみ出てる」

「いて」

土屋は廊下の曲がり角から覗いていたヒノケンにケリをいれた。

「どう?どう、泣いてる?」

「後ろからじゃよくわかんねーな。放心してるみたいだけど」