「わりわり。つーか伊澄ちゃんにも相談したら?俺らよかアテになるだろ」

「えっ」

ヒノケンの提案に、キノは伊澄を見つめた。

「……今は、いいや。それより他誰さそう?聖也はアレとしても、直人も誘うよね」

「あー…直人は、今回は…誘わないかな!」

ヒノケンは少し口をモゴモゴさせた。

ヒノケンなりに伊澄に気を使っているようだった。

「え?誘わないの?」

「いや~、あいつ…元カノとの事もあるしさ」

「あれは一方的にいわれてるだけだろ。てゆーかそれ言ったら土屋のほうが、ややこしいじゃん」

土屋の指摘は最もだった。

「うーーん……直人さ、モテるじゃん?そしたらさ、俺らの取り分ないじゃん?」

少し後ろめたい気持ちもあってか、ヒノケンは小声で囁いた。

「まぁ……。でも聖也よりはマシだろ、女癖悪くないし」

「えー……」

「いいじゃん、誘ってあげなよ」

意外にも、嫌がると思った伊澄が自分からOKを出した。