「えっ、うそ?!」

「まぁ、すぐヨリ戻すと思うけどさ。てかダメ元だけど、キノ!合コンしない?」

「は?何いきなり」

突拍子もない提案に、マヌケな声がでた。

「今のところ、俺と土屋と……」

ヒノケンは指折り数えながら、ちらっと伊澄を見た。

「………ヒノケン?」

「ま、まだ俺ら2人しか決まってねーけどさ!お前、どう?」

キノの疑問を取り払うように、ヒノケンは無理やりテンションを上げた。

「どうって……。土屋は、彼女とはもう本当にいいの?」

「よかねーだろーな」

意外に冷静に返された。

「だったら…」

「いい機会じゃねーか。あいつの気持ち試す……っつったら聞こえが悪いけどさ。何だかんだであいつにはあの子が一番いいと思うんだよな、俺は。だからさ、合コンに出会った子見てそれを思い知るのもいいし、まぁ新しい恋に走るのもそれはそれでいーし」

「でも、直前でやっぱ行けないとかなったら?」

前日まで思いつめて、やっぱりキャンセルされる恐れも考えられる。