「あんたらうるさいっ!!」

声に振り向くと、りょうが不機嫌な顔で立っていた。

「なんだ、りょうかよ」

聖也は少し呆れた顔をした。

「なんだって、私病人なんだけど!!」

「見えんし。伊澄ちゃん、コイツ仮病だぜ」

聖也はりょうの頭をポンポン叩いた。

「あれ?二人知り合い?」

「1年とき同クラだったもん、ねー♪」

聖夜はりょうに笑いかけたが、りょうはツンとシカトした。

「そうなんだ」

「てか、それならキノもじゃね?」

「うん、そう。アイツもいた」

ヒノケンの問いかけに聖也は頷いた。

「キノいたよねー♪」

「ねー」

また聖也が笑いかけると、今度はりょうも笑顔でノッてきた。

(…笑ったり、怒ったり騒がしい子だな)