三人は授業をフケて校舎裏で話すことにした。

「まぁ…殺されなくてよかったね」

土屋から一通り事情を聞いて、ヒノケンはテキトーなフォローした。

「人事だと思って~」

土屋は泣きじゃくりがら、ヒノケンを睨んだ。

「だって人事だもん………つーか、何なのもう…」

まだ1限も終わっていないのに、朝からいろいろな事がありすぎてヒノケンは少し疲れぎみだった。

「それで、直人どこ行ったの?」

キノはヒノケンを無視して土屋を気遣った。

「わかんなぃ…多分、屋上……もーどうじよ…」

「まぁ…勝手に教えたのはマズかったけど…でも直人は断ったんでしょ?」


「そうそう。直人が帰ってきたらもっかい謝って解決だよ」

ヒノケンも横からフォローした。

「……直人、薫ちゃんとやり直してくんねーかな……」

「それはないんじゃない?」

「ないない!直人だもん」

その辺の石よりよっぽど頑固な直人が折れるなんて、考えられなかった。

土屋の儚い願望にキノもヒノケンも激しく首を横にふった。