土屋の言ってることは間違いではなかった。

あれから、薫との仲がこじれ始め…直人の気持ちも冷めて、別れた。


「お前は悪くないだろ。知らなかっただけなんだし」

「じゃあ、何で別れた理由教えてくんなかったんだよ?!」

土屋は少し声を荒げた。

「そうやって言ったら…お前がこうして自分を責めると思ったんだよ」

「………だって」

「で、あいつに番号教えたってこと?」

直人は土屋の言葉を遮った。

肝心なとこはそこだ。

「……理由聞かされて…すげー申し訳ない気持ちになって…何かできることあるかって聞いたら…直人の番号教えてほしいって……お前に確認しなかったのは悪かったと思ってたけど」

「全くな」

冷たく即答された。

「いつかかってきたの?」


「昨日。屋上で寝てたら…でもお前、駅で会ったの一週間くらい前っつったよな?」

直人は土屋に確認した。