だけど不思議と違和感ないっていうか落ち着くっていうか。

ナチュラルな淡い内装、視界を明るくする大きな窓、暖かいオレンジ色の照明――その全部が包みこむみたいに優しいんだよね。


この店、里村葉が考えたのかな。

何だか似合うような似合わないような、複雑な感じだけど。


「しっかし緑ばっかり何に使うんだ?」


男の子たちを連れてレジへと戻って来た里村葉がそんなことを聞いている。

手の中には緑系の絵の具が、青っぽいのから黄色っぽいのまで一通りそろっていた。