でも正直なところ、さっきのはあたしが悪いからね。
この人、間違ったこと言ってないからね。
まあ、確かに大人げないけど……なんて、負け惜しみだけどさ。
だからあたしも謝ろうと口を開きかけた瞬間、ヨウという人はまた目の前に左手を差し出してきた。
「え、なに……?」
今度その手に乗ってたのは紙袋じゃなくて一枚の名刺だった。
しかも男の人の物にしては妙にオシャレというか、キレイというか。
淡い紫の紙に、ほとんど黒に近い緑で蔓薔薇の縁取りがしてあるの。
で、真ん中にお店と男の人の名前がすごく優雅なフォントで書いてある。
雑貨屋《サンクチュアリ》の『里村葉』さん。
サトムラ、ヨウ。
小さく口の中だけで呟いてみる。
この人、間違ったこと言ってないからね。
まあ、確かに大人げないけど……なんて、負け惜しみだけどさ。
だからあたしも謝ろうと口を開きかけた瞬間、ヨウという人はまた目の前に左手を差し出してきた。
「え、なに……?」
今度その手に乗ってたのは紙袋じゃなくて一枚の名刺だった。
しかも男の人の物にしては妙にオシャレというか、キレイというか。
淡い紫の紙に、ほとんど黒に近い緑で蔓薔薇の縁取りがしてあるの。
で、真ん中にお店と男の人の名前がすごく優雅なフォントで書いてある。
雑貨屋《サンクチュアリ》の『里村葉』さん。
サトムラ、ヨウ。
小さく口の中だけで呟いてみる。