っていうか、放置して帰ってもいいよね。
あたし、あのピンを受け取る気なんてないし。
二人の男が何やら言い合ってるのを横目に、あたしはさっさと駅に向かって歩き出した。
あー、もうツイてない。今日はおとなしく家に帰ろうかな。
そんなことを思ってたのに、また後ろからあのヨウという男の声がして肩を掴まれた。
振り返ればやっぱり、こっちを真っ直ぐに見つめるキレイな顔が。
でも今度は不機嫌と言うよりも、どこか困ったような表情だった。
「あーもう、お前人の話聞けって」
「それはこっちのセリフよ。何でヘアピンひとつにこんな大騒ぎしなくちゃいけないわけ?」
「まあ、そうなんだけどな……いや、うん。その、確かにさっきは俺が悪かった。ちょっと熱くなりすぎた」
頭をかきながら素直に謝られて、あたしはあまりの居心地の悪さに怯んだ。
少し離れた所では、ミナトさんが当然だとばかりにうなずいてる。
あたし、あのピンを受け取る気なんてないし。
二人の男が何やら言い合ってるのを横目に、あたしはさっさと駅に向かって歩き出した。
あー、もうツイてない。今日はおとなしく家に帰ろうかな。
そんなことを思ってたのに、また後ろからあのヨウという男の声がして肩を掴まれた。
振り返ればやっぱり、こっちを真っ直ぐに見つめるキレイな顔が。
でも今度は不機嫌と言うよりも、どこか困ったような表情だった。
「あーもう、お前人の話聞けって」
「それはこっちのセリフよ。何でヘアピンひとつにこんな大騒ぎしなくちゃいけないわけ?」
「まあ、そうなんだけどな……いや、うん。その、確かにさっきは俺が悪かった。ちょっと熱くなりすぎた」
頭をかきながら素直に謝られて、あたしはあまりの居心地の悪さに怯んだ。
少し離れた所では、ミナトさんが当然だとばかりにうなずいてる。